プリントする向きで壊れ方が変わる

FDMなど、材料を層状に重ねる方法では、層に沿う方向と、層の境目をはがす方向で強さが異なります。見た目が同じでも、プリントする向きが変われば、割れやすい方向も変わります。

力がかかる方向を依頼先へ伝え、弱い向きへ負担が集中しない形と配置を検討します。

同じ材料名でも性質は一定ではない

同じ材料名でも、メーカー、材料の乾燥状態、プリント温度、内部の詰まり方、肉厚、後処理によって性質が変わります。材料名だけで強度を保証することはできません。

耐熱、耐候、難燃、絶縁、薬品への耐性が必要なら、求める規格と試験条件まで確認してください。

一度耐えても、繰り返しで弱くなる

一定方向の力に一度耐えた部品でも、振動、曲げ、衝撃、長時間の荷重、紫外線、湿気によって徐々に弱くなることがあります。

長く使う部品は、想定する使用回数、点検方法、交換時期を決めます。ひびや変形が見つかったら使用を止められる運用も必要です。

一般的な3Dプリント品で代用しない用途

次の用途は、形が作れても安全性を確保できるとは限りません。カテゴリ名だけで可否を決めず、メーカー、資格者、規格に対応する専門業者へ相談してください。

  • 車両の走行、制動、操舵に関わる部品
  • 医療機器に該当する用途や、長時間皮膚に触れる部品
  • ガス、火気、高温、高圧に関わる部品
  • 高電圧、絶縁、難燃性が必要な部品
  • 人の体重を支えたり、身体を保護したりする部品
  • 落下や飛散で人へ危害が及ぶ部品

医療用途は、厚生労働省の次世代医療機器評価指標など、該当する製品と用途の公的情報を確認してください。

試作品が壊れても事故にならないようにする

低い荷重から試す、周囲へ人を近づけない、保護具を使う、落下防止を別に設ける、早めに交換するなど、部品が壊れた後の対策を用意します。

強度解析だけに頼らず、実物試験と安全率を含めて判断してください。試作品を本番用途へ移す前には、必要な規格や検査も確認します。