用途が分かると、測る場所を絞れる
同じ形でも、飾って使う物と、重さを支える固定具では必要な精度が違います。何を支えるか、何回動かすか、熱や水に触れるかを書き出すと、重要な寸法が見えてきます。
見た目を似せたい場所と、寸法が合わないと機能しない場所を分けることが、採寸の第一歩です。
取り付けと動作に関わる場所を優先する
特に優先したいのは、次のような部分です。全体の形が多少違っても、ここが合えば使えることがあります。
- 差し込む軸や穴の直径
- 穴の中心から中心までの距離
- 板を挟む幅と厚み
- 爪が掛かる段差
- 回転やスライドに必要な隙間
- ねじの規格と長さ
相手部品も一緒に測り、どちらの寸法を基準にしたかを記録しておきます。
定規とノギスを使い分ける
全体の幅や長さは定規やメジャーでも測れます。穴径、軸径、厚み、段差など、わずかな違いが取り付けに影響する部分にはノギスが向いています。
柔らかい物や変形した破損部品は、強く挟むと数値が変わります。一度の値だけで決めず、数回測って「19.92〜19.96mm」のように幅を持たせて伝えましょう。
壊れる前の寸法が分からないとき
左右対称なら壊れていない側を測り、相手部品から必要な大きさを逆算します。破片が残っている場合は、接着せず仮に並べた写真も役立ちます。
摩耗した穴や軸は、現在の寸法をそのまま新しい部品へ移すと緩さが残ることがあります。元の形を推定する必要があるか、依頼先へ伝えてください。
数値には「実測」「希望」「変更可」を添える
測った数字だけを並べると、どこまで厳密に合わせるべきか伝わりません。「軸径は実測19.92〜19.96mm。手で軽く差し込みたい」「全長は約60mmで、数mmなら変更可」のように、数値と目的を一緒に書きます。
おおよその値には「約」、変えられない寸法には「変更不可」と書くと、設計時の優先順位が明確になります。