隙間と公差は同じ意味ではない
隙間は、二つの部品の設計寸法にどれだけ差を付けるかという考え方です。公差は、完成した寸法がどの範囲までずれてよいかを表します。
設計上は0.2mm空けていても、プリント時の誤差がそれより大きければ、実物では接触することがあります。設計値だけでなく、実際に使うプリンターの傾向も考える必要があります。
「ぴったり」ではなく動きで伝える
希望する感触は人によって異なります。次のように、組み立て方と外し方まで具体的に書くと伝わりやすくなります。
- 押し込めば固定でき、工具なしで外したい
- 軽く滑らせたいが、がたつきは抑えたい
- 一度組んだら外れなくてもよい
- 回転軸として繰り返し動かしたい
同じ寸法差でも、動き方によって適した材料や表面処理が変わります。
材料とプリントする向きでも変わる
層を重ねる向きによって表面の粗さや強度が変わり、穴が小さめ、軸が大きめに仕上がることがあります。FDM、光造形、粉末造形など、使う方法によっても傾向は異なります。
データ作成と出力を別々に頼む場合は、予定している材料とプリント方法を設計者にも伝えてください。
本体の前に小さな試験片を作る
本体が大きくても、穴と軸、爪と溝など、はまり方を確かめる部分だけを小さく切り出して試作できます。隙間を少しずつ変えた候補を並べ、実際の相手部品で試す方法です。
小さな試験片で条件を絞ってから本体を出力すれば、材料と時間を使う作り直しを減らせます。
合った条件を一式で記録する
試作で合った寸法だけでなく、材料、プリント方法、向き、後加工も一緒に記録します。別のプリンターや材料へ変えると、同じデータでも同じはまり方になるとは限りません。
再出力を頼むときは、前回の条件と、実物でどの程度きつかったか・緩かったかも伝えます。