「納品」と「権利移転」を分ける
ファイルを受け取った事実だけでは、利用許諾や著作権移転の範囲は決まりません。再出力、改変、第三者への提供、量産など、必要な利用行為を契約で確認します。
「商用利用可」だけでは、改変、再配布、量産、顧客への引き渡しまで許されるか分かりません。著作権契約の公開マニュアル(文化庁)も参考に、権利譲渡と利用許諾を分けてそろえてください。
必要な利用行為を先に書く
自社で何度も出力する、別業者へ出力を頼む、穴径を変更する、完成品を販売する、顧客へCADを納品するなど、予定する行為を列挙します。
将来の予定が未定なら、少なくとも再出力と第三者修正の可否を確認しておくと運用しやすくなります。
既存部品や素材の権利を確認する
市販金具、購入した3Dデータ、メーカーの図面、ロゴ、キャラクターなど、第三者の素材が含まれる場合は、その利用条件も影響します。制作者から権利を受けても、元素材の制限は消えません。
依頼者が用意した資料について、利用許可を持っているかを確認してください。
制作者の再利用と実績公開を分ける
汎用的なねじ形状やノウハウを別案件で使うことと、依頼品のデータや画像を公開することは別です。専用設計を他者へ販売しない条件、作例掲載の可否を必要に応じて決めます。
完全な権利譲渡を求める場合は、追加費用や対応可否を確認してください。
合意内容を納品一覧と一緒に保存する
チャットや見積書に、利用範囲、禁止事項、権利移転、クレジット、再利用の条件を残します。口頭だけで済ませず、納品ファイルと同じ場所へ保存してください。
判断が難しい契約は、法律の専門家へ相談します。