写真で分かることと、分からないこと

写真から読み取れるのは、外観、部品同士の位置関係、曲面のおおまかな形、破損している場所などです。一方、レンズの歪みや遠近の影響があるため、幅、奥行き、穴径、角度を正確に決めることはできません。

裏側や内部の段差など、写っていない部分は推測になります。見えない部分が取り付けに関わるなら、追加写真や現物の確認が必要です。

六方向と取り付け時の写真を撮る

正面、背面、左右、上、下の六方向を基本に、取り付けた状態と外した状態も撮ります。穴や爪のような小さな部分は、全体写真とは別に近くから撮影してください。

背景は無地にし、部品と同じ色を避けます。写真ごとに「正面」「裏」「取り付け側」などと名前を付けると、やり取りの途中で向きを取り違えにくくなります。

定規を写すだけでなく、実測値も書く

定規を横に置いた写真は大きさの目安になります。ただし、部品と定規の高さが違うと縮尺がずれるため、重要寸法は数字でも伝えます。定規は測りたい面と同じ高さに置き、可能ならノギスで測った値を書き添えましょう。

基準にする場所は、欠けや変形のない部分を選びます。「写真の赤線部分が42mm」のように、寸法と場所を一対にして示すと誤解を減らせます。

写真だけでは決めにくい形

自由曲面、ねじ、摩耗した歯車、複雑なかみ合わせ、内部に隠れた爪は、写真だけでは寸法を正確に決めにくい部分です。現物の郵送、追加採寸、3Dスキャンなどを組み合わせる必要があるか、見積もりの段階で相談します。

見た目を似せたい部分と、相手部品に合う精度が必要な部分を分けて伝えると、どこまで測定が必要か判断しやすくなります。

推測のまま制作を進めないための伝え方

依頼文には、「写真から判断できない寸法は、作業前に質問してください」「取り付け部分は推測で決めず、必要な測り方を教えてください」と添えておくと安心です。

完成後に合わないことが分かるより、追加写真や測定を先に求めてもらう方が、修正と再出力の負担を抑えられます。